「MSX・FAN」創刊 (1987年3月)

MSX の盛り上がりは、追随するメディアを呼ぶ。これまで『MSX マガジン』のみであったMSX 専門誌に、新たに徳間書店インターメディアから『MSX・FAN』が参入した。1987 年3 月のことである。

※発売日は毎月8日ですが、1987/3/8は日曜日のため、前日7日を創刊の日としておきます。

 

その前身は『プログラムポシェット』で、当時人気を博した「ベーマガ」こと『マイコンBASICマガジン』(電波新聞社)に追随する形で、読者投稿によるプログラムリストを大量に掲載していた。

「M ファン」の愛称で呼ばれたMSX・FAN誌は、アスキーのオフィシャルであるMSX マガジン誌よりも比較的柔らかい紙面作りが行われた。また、先代の精神を受け継ぎ読者投稿のコーナーを多く設置。読者参加による誌面作りというコンセプトを作り上げ、「MSX といえばプログラミング」というイメージの定着に大きく貢献した。

もちろん、MSX マガジン誌や「ベーマガ」ことマイコンBASICマガジン誌にも投稿プログラムは掲載されていたし、「ポケットバンク」シリーズなどの書籍もあるのだが、「MSX はゲーム機か」と問われたとき、それに同意するかしないかは、やはりプログラミングの薫陶を受けたかどうかによって大きく異なってくるのではないだろうか。

とにかく、M ファン誌はMSX でプログラミングを行う多くの少年(少女?)たちを輩出したことは間違いない。彼らの多くが現在のIT業界でも活躍しているとともに、後にMSX の危機に対して立ち上がる存在となるのだ。

なお、1987 年7 月には大陸書房から『MSX応援団』が創刊され、一時期MSX 専門誌は3誌体制となった。しかしMSX 応援団は翌年9 月に休刊。短命に終わった。

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