MSX2規格発表 (1985年5月7日)

ソフトウエア開発会社のアスキーは七日、パーソナルコンピューターの統一規格MSXの機能を大幅に強化した「MSX2」を開発したと発表した。ソニー、松下電器産業、東芝などMSX陣営のパソコンメーカーは今秋をメドに新製品をそろって発売する計画である。

「MSX2」はニューメディアに対応できるよう、通信機能を強化しているのが最大の特徴。これまで、MSXパソコンはゲーム機として利用される例が多かったが、アスキーは「MSX2」の登場で、MSXは「万能端末」に衣替えし、オフィスを中心に新しい需要が期待できるとしている。

(中略)

現在、日本国内では十五社がMSX陣営に参加、四月末の累計出荷台数は六十八万台に達している。

【出典】日本経済新聞 1985年5月8日付

 

この発表の翌日にあたる5/8に発売された『MSXマガジン』1985年6月号には、「ニュータイプMSX2」と題された記事が掲載された。しかし、この記事は目次には存在しておらず、発表に合わせ急遽差し込まれたものと想像される。

この記事ではMSX2の理念は「バラエティ」と説明しており、以下の項目が記述されている。

  • アッパーコンパチブル (すなわち上位互換。MSX1のソフト・ハードがそのまま使える)
  • バージョンアップアダプタの可能性 (実際にはNEOSから発売されるまで数年を要した)
  • 家庭情報センターとしてRS-232Cに対応 (ただしオプション規格。パソコン通信やキャプテンシステムを意識したものと考えられる)
  • これからのソフトウェアとメディアの進化 (フロッピーディスクが主力となっていく)
  • バリエーションの拡大

MSX2規格発表 (1985年5月7日)」への1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です